就職活動⑤

最終面接の数日前から、緊張で夜眠れなくなった。それまで早寝早起きを心掛けていたが夜どうしても寝れなくなったため、3時寝9時起きに切り替えた。最終面接の時間が午後3時からで助かった。

最終面接当日は前日までと同じく朝9時に起床し、最後の調整に入った。グルディスのマニュアルを読み直して予行練習し、逆質問と質問回答の原稿を繰り返しに出した。お昼頃スーツに着替え、大手町に向けて出家した。これまで通り1時間早く到着し、逆質問の最終練習を行った。

その後受付を済ませて待合室に入室し、グルディスのメンバーと雑談をして過ごした。時間になり会場に案内されたが、席を立つ際間違えて先頭に立ってしまった。何が間違えなのかというと、積極的に議論のイニシアティブをとるため席順は真ん中に座ろうと決めていたのに、先頭で入ると端の席になってしまう。早速ミスったと思い、途中靴紐がほどけたふりをして1人先に行かせ、自分は真ん中の席に陣取った。ポジショニング成功。資料が配られた。資料を読み込み個人ワークを行う時間は10分間。その間に読み込みに加え表を作るなど作業を行った。そして、20分間のグループワークが始まった。一言目を確実に発することで場を支配する作戦は見事に決まった。というか、わりとみんな消極的で、他の誰かが発言してくれるのを待っている様子だったので、先頭を切りやすかった。この時点で内定を確信とまではいかなくても、多分いけるだろう、くらいには思えた。

やはり準備を周到に行っておくと周りに対する圧倒的余裕感が持てる。何としても受かりたいという覚悟も違ったので、1ミリたりともの遠慮もせずぐいぐい議論を推し進めていった。初めに僕がタイムスケジュールを決めた(周りに合意はとったが、仮に反対されたとしても強引に押し通せるよう計画していた)ので、計画通りに議論を進められた。そこから外れた発言をする人がいても「待ってください、その議論は後でやるので」と言ってタイムスケジュールに引き戻した。僕の強みが一番発揮されたのは、誰かがミスってよく分からない発言をし場の空気が「?」となった時である。そういう発言をしてしまうのはそれまでにあまり発言できていない人であり、どうしようなんか言わなきゃ!という気持ちから中身のない発言をしてしまうのである。焦りながら発した言葉が周りを混乱させてしまい、さらに焦ってしまう。僕も就活初期に同じような経験をしたため同情心を抱き、必死にカバーした。「つまりあなたが言いたいのは◎◎ということで、そのために××っていう案をあげてくれたってことですよね。それは~~という側面において強みを発揮しそうですよね!」みたいな。面接官からしたらかなりの評価ポイントになったのではないか。

そうして議論を終えた。終わってから「初めに発言してくれて助かりました、ありがとうございました」と他の学生たちから言ってもらえた。そうして、最終面接が始まった。

最終面接は出来レースと聞いていたので気軽に受けた。逆質問を一応5つ用意してきたのだが、8分しかなかったため2つしか質問できなかった。面接官は部長さんで、「初めに逆質問を、えーっと、、、何分だ?10分間?あ、8分か。質問用意してきた?5つも?そんなに答えられるかなぁ、、、えっと、資料どこだっけ。あと評価記入シート。あれ?あああったあった。この部屋でグループワークやったの?ああそう、人事の子たちもうちょっと片づけてから呼んでくれればいいのになぁ」等と言っているうちに1分は経過した。この適当さならほんとに出来レース何だろうなぁと思いつつ1つ目の質問をした。すると8分間しかないのに1つ目の質問に5分程使って答えてくれた。しかも急ぐ様子もなく、同じ話を何回も繰り返してるうちに5分経った。「はい、じゃあ2つ目」と言う感じで2つ目の質問をした。あまりに適当な受け答えだったので、何聞いたかも何答えてくれたかも忘れてしまった。そして気づいたら時間が半分くらい終わっており、「はい、後半戦。」と。後半戦では、どの業界システムを作りたいか聞かれたので、予め作っておいた原稿に従って答えた。それに対し若干意地悪な質問もされたが、まあ想定内だったので落ち着いて答え、無事面接終了。第二志望から内定取得済み、そして第一志望の最終面接を終えたので、これで就活終了。夜は柏駅で焼肉した。

緊張しながら連絡を待つ時間が嫌だったので、夜はゲームして気を紛らわした。そうして翌日昼あたりに電話がかかってくるのかなー、と思い、昼ちょっと前にアラームをセットし眠りに落ちた。

 

翌朝、スマホのバイブ音で目が覚めた。アラームかと思ったらまだ9時だった。非通知着信だった。期待と共に電話に出た。「こちら株式会社〇〇〇〇人事部採用科、〇〇と申します。こちら××××のお電話番号でお間違いありませんでしょうか。昨日は弊社のジョブマッチングにお越しいただきありがとうございました。厳正なる審査の結果、システムエンジニア職合格となりました、おめでとうございます。」

 

こうして今年の4月から、晴れてシステムエンジニアとして就職することになった。日本社会に便利なシステムを提供し、日本で生きる全ての人によりよい暮らしを提供できるよう頑張りたい。